マダミスの準備をしていると、BGMや効果音、雰囲気づくりのイラストなどを「フリー素材サイト」から大量にダウンロードする機会があると思います。でも、その利用規約、最後まで読んでいますか?
「フリー=なんでもOK」ではない、というのは頭ではわかっていても、ついつい「まあ身内だけだから」と流しがちな部分です。特に商業や有料イベントに絡むマダミスでは、ここが地雷になります。

今回は、GMとして最低限押さえておきたい著作権の考え方と、フリー音源を扱うときの注意点を整理します。
「フリー」は「無法地帯」ではない
まず大前提として、「フリー音源」「フリー素材」と書かれていても、著作権そのものが放棄されているわけではないケースがほとんどです。
多くのサイトでは、次のような条件が付いています。
- クレジット表記が必須か任意か
- 商用利用の可否
- 改変の可否(音量調整・カット・リミックスなど)
- 配布・再配布の可否
- アダルト・暴力描写などでの利用禁止
私はGMを始めたころ、「全部まとめてフリー」と思って素材を突っ込んでいましたが、あとから「商用利用NG」の音源が有料イベントの進行に混じっていたことに気づいて背筋が冷えた経験があります。
マダミスで特に引っかかりやすい3つのポイント
1. 「改変」の範囲
GMは音源を扱うとき、ほぼ例外なく何らかの「改変」をしています。
- 音量を均一に揃える整音
- 冒頭の無音カット
- フェードイン・フェードアウトの追加
- 2曲をつなぐループ化
これらを「改変」とみなすかどうかはサイトによって差があります。多くのサイトでは許可されていますが、中には「無加工での使用のみ可」という規約のものもあります。
2. 「上演」にあたるかどうか
有料の有観客イベントや、お店での有償セッションでの使用は、多くの国・規約で「上演」にあたります。家庭内での利用と同じ感覚で音源を使うと、規約違反になることがあります。
3. クレジット表記の置き場所
マダミスは、プレイ中にクレジットを画面に出しておくのが難しいコンテンツです。「エンドロールで表示」「配布資料の末尾に記載」など、どこに表記するかを事前に決めておくのが安全です。

私がやっている素材管理の実務フロー
細かい話ですが、私はマダミスごとに次のようなフローで素材を管理しています。
- 素材を落とすたびに、同じフォルダに「license.txt」を置く:出典URL・利用規約の抜粋・クレジット表記文を貼り付けます。
- 商用可 / 商用不可 / 改変不可 の3分類でサブフォルダを分ける
- シナリオごとに使用した素材のクレジット一覧を最後にまとめ直す
これをやっておくと、あとから「あの音どこで落としたっけ?」となったときにも即座にたどれますし、万が一他の人に素材を共有したくなったときの可否判断もすぐに済みます。
改変したフリー音源を「自分の作品」として配布するのはNG
見落としがちなのが、改変した音源の「再配布」です。
たとえば自分で整音・カットした音源を、マダミスパッケージの一部として販売・配布したいと思った場合、多くのフリー素材サイトでは 「音源単体として再配布するのは禁止」 と明記されています。マダミス資料の中で使うのはOKでも、音源ファイルそのものを渡すのはNG、というケースが多いです。
まとめ
マダミスは、気づけば何十種類もの音源・画像素材を組み合わせた「マルチメディア作品」になっています。
その一つひとつにルールがある、ということを意識するだけで、トラブルの9割は避けられます。次のシナリオ準備では、素材ダウンロードと同じタイミングで「license.txt」を作るところから始めてみてください。後のあなたを、必ず助けてくれる地味な習慣です。