マーダーミステリーを何度かプレイしていると、「自分でもシナリオを作ってみたい!」と思う瞬間がありませんか?

自作のトリックやキャラクターに友人たちが翻弄される姿を見るのは、GMとして何にも代えがたい喜びです。しかし、それを「世に出す(商業化する)」となると、途端にハードルが高く感じてしまう方も多いでしょう。

ミステリー小説のアイデアをノートに書き留めている人物の様子

今回は、私がだいぶ前に制作したオリジナルシナリオ「ピタゴラスの篝火」が、身内ノリの作品からマダミス専門店の店頭に並ぶまでの制作秘話をお話しします。

はじまりは「身内のプレイ会」への持ち込み

このシナリオは最初から商業化を目指していたわけではありません。元々は、マダミスを作って遊ぶ仲の良いコミュニティに持ち込むために書き始めたものでした。

当時の完成度は、シナリオ全体から見れば「60%程度」だったと思います。トリックの骨格とキャラクターの配分はできていたものの、テキストの洗練度やプレイ時間の調整など、荒削りな部分が多々ありました。

それでも「とりあえず回してみよう」とテストプレイを実施したことが、すべての始まりでした。

「これは世に出すべきだ」という激推し

テストプレイに参加してくれた知人の中に、Novakさんという方がいました。プレイ後、彼が信じられないほどの熱量で感想を語ってくれたのです。

「これは単なる身内ノリで終わらせていい作品じゃない。絶対に世に出すべきだ!」

制作者にとって、自分の作ったものをそこまで激推ししてもらえることは最高の褒め言葉です。その言葉に背中を押され、私はこのシナリオを「60%」から「100%」の完成品へとブラッシュアップする決意を固めました。

テーブルを囲んで熱心にゲームの感想を語り合う人々のイラスト

専門店「クインズワルツ」様の多大なるバックアップ

しかし、個人でテストプレイを繰り返すのには限界があります。そこで大きな力となってくれたのが、マダミス専門店である「クインズワルツ」様でした。

彼らの大いなるバックアップに助けられ、シナリオは「商業作品」としての強度を持っていきました。短時間で濃厚な体験ができ、他にない美しいミステリーとして着地させることができたのは、ひとえに関わってくださった皆様のおかげです。

こうして完成した「ピタゴラスの篝火」は、現在、関東ではクインズワルツ様、関西ではNAGAKUTSU様にてお取り扱いいただいています。

https://mdms.jp/scenarios/902

まとめ

もし今、パソコンのフォルダの中に「身内だけで遊んで満足しているシナリオ」が眠っているなら、一度思い切って外部の人に遊んでもらうことをおすすめします。

あなたが「まだ60%の出来だ」と思っていても、他の誰かにとっては「世に出すべき名作の原石」かもしれません。個人制作から専門店でのリリースに至る道は、意外とすぐ近くに広がっています。

そして、もしよろしければ、短時間で面白い体験ができる「ピタゴラスの篝火」のプレイも検討していただけると幸いです!